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【Switchプロコンの代わりとなり得るか】8BitDo Ultimate Wireless Bluetooth Controllerを買いました

皆さんいかがお過ごしでしょうか。
3月13日でマスク緩和になったそうですね。
かくいう私はもっぱらリモート業務なのであまり外に出る機会がなく浦島太郎状態です。

1月の話になりますが、Nintendo Switch(以下Switch)用のProコンの代わりとなるコントローラーとして、8bitdoというメーカーのUltimate Wireless Bluetooth Controllerという製品を購入しました。

本題ではないので以下コンテンツ内には含みませんが、軽く知らない方のために8bitdoとはなんぞやというお話をば。
8bitdoは2013年に設立された香港を拠点とする会社で、主にゲーム機用コントローラーを製造・販売しています。
レトロゲーム界隈への参入もしており、各レトロゲーム実機(NES/FC・SNES/SFCGenesis/MegaDriveなど)で利用できる2.4GHzワイヤレスなコントローラーも製造しております。
FPGA互換機で有名なAnalogue社のnt mini(FC互換機)・Super nt(SFC互換機)・mega sg(MegaDrive互換機)・Duo(PC EngineDuo互換機→今年発売予定)でも8bitdoのワイヤレスコントローラの使用を勧めているほどです(nt miniには1ヶFC用の8bitdoワイヤレスコントローラが付属していた)
惜しむらくはSegaSaturn用・Playstation用のコントローラーは製造していない点でしょうか。

私的な話で恐縮ですが、このメーカーの製品中でも特に2.4GHz(以下無線)・Bluetooth(以下BT)・有線の3つの用途で利用できるアケコン(以下リンク)を気に入って使っております。

www.8bitdo.com

こちらのアケコン、ボタン配列がビュウリックス配列なのでノアール配列で慣れてる方は少し指の収まりが悪いかもですが、本体底面に金属錘が搭載されておりとてもドッシリシッカリとした安定感の元でレバーやボタンを操作することができます(勿論ターボモードやマクロ機能もあります)。
これを買うまでHORI製RAPのHAYABUSA(Switchモデル)を利用していたのですが、本体が軽くて自分の設置場所では動きやすいこと、有線でしか使えないのでいちいちUSBの差し替えが面倒くさいことから配列が変わることを差し引いても8bitdoのアケコンの方が良いと判断し入れ替えを行いました。
Switchのアケアカを遊ぶ際にとても重宝しています。
Playstation2ではRAP V2、Playstation3ではRAP V3を利用しています。

では、本題のUltimate Wireless Bluetooth Controllerの話にまいりましょうか。

1.「究極のコントローラー」とは?本製品の概要

1.1 8bitdo Ultimate Wireless Bluetooth Controllerとは?

先にも記載した通り、8bitdoというメーカーが販売を行なっているSwitch用のコントローラーとなっています。
以下のページで詳細と購入が行えます(8bitdo公式ショップページ)

www.8bitdo.com

すごいですよね、製品名が”Ultimate Wireless Bluetooth Controller”となっています。究極と自称しているんです。
さぞかしこの製品に自信があるのでしょうね、購入前から期待が持てました。
今年の1月16日に購入し、我が家に届いたのが2月16日。
ざっと1ヶ月待ちました。
とはいいつつも、この期間の間に中国では春節という期間があったため、その間は8bitdoも発送業務がお休みとなっていました。
なので春節時期でなければ1〜2週間ほどで届いていたのではないかと思います。

届いたものがこちら。海外輸送の洗礼を受けベコベコになった化粧箱とご対面。

久しぶりに海外輸入を行いましたがいやはや相変わらずの配送クオリティ、化粧箱がベッコベコで笑いました。
まぁ中の製品自体に被害がなかったから笑えるってだけなんですがねぇ…

1.2 本製品の特徴的な設計

まずは本製品の外観から見ていきましょうか。

本製品の外観、見た感じは純正プロコンに似せて作られている。

ボタン配列は勿論Switchと同じとなっています。
グリップ部分ですが、これは純正ProコンというよりはどちらかというとXboxOne用のコントローラーに似ている感覚でした。
握った感じが純正よりもコンパクトなイメージです。
中央上部で光っているボタンは8bitdo製品には必ずついているボタンで、各機器ではホームボタンと同等の機能を有しています。
その下の+(プラス/スタート)ボタンと-(マイナス/セレクト)ボタンの間にある☆ボタンですが、ここはSwitchモードでの標準では未アサインの状態でした、確か。
自分は今は☆ボタンをAuto切り替えボタンとして利用しています。
自分が購入したものは黒モデルですが、白モデルもなかなかスタイリッシュなデザインで好感が持てます(手垢などの汚れが目立つのが嫌なので黒にしましたが、本音を言えば白を買いたかった)。

白モデルの外観(本家サイトより画像借用)。白黒の引き締まったデザインが心くすぐる。

☆ボタンの下にある楕円形のボタンはプロファイル切り替えボタンとなっていて、さらにその下にある三連LEDにて現在のプロファイルが何番目のものかをすぐに確認できるようになっています。
十字キーは8bitdoの他製品と同様で4方向のいずれかのみを入力している(つもり)のに斜め入力と誤認されるといったことはないレベルです。
十字キーの部分を自分が持ってる8bitdo製の任天堂系コントローラーと比較してみました。

FC用コントローラー、N30の十字キー

SFC用コントローラー、SN30の十字キー

Ultimate Wireless Bluetooth Controllerの十字キー

N30は少しデザインが違いますが、SN30とは同じ十字キーパーツを共有していそうですね。
個人的にはSN30のように平坦な部分に十字キーがある方が好きなのですが、本製品では少し窪んだ状態の部分に十字キーが実装されています。
そのほかに任天堂配列のABXYボタン、アナログスティック2本、LRボタン、ZLZRボタン、背面ボタンが用意されています(後述)。

また、本体下部にはプレイヤー番号がわかるLEDインジケーターがついています。

プレイヤー番号がわかるLEDインジケータ。Switch純正と同じく4つのLEDが見える。
1.3 高品質なホール効果センサーを搭載したアナログスティック

さて、ここでは本製品のアナログスティックに着目したいと思います。
本製品のアナログスティックですが、PS5のコントローラであるDual Senseに使用されているスティックと酷似しています(全く同じではありません)

本製品のアナログスティック(写真はR側)。L側スティックも同じものが使用されている。

自分で使用しているときに実感はしていませんが、周囲はエンボス加工で滑り止めのような効果を発揮するような設計なのでしょうか。
指先が当たる部分はエンボス加工がなく、中央が盛り上がった形状になっています。
Xboxコントローラのスティック先端中央は窪んでおり、個人的にはXboxコントローラの方が指へのフィット感は良いと感じました。

ちなみにこのアナログスティック、センサー部分はホール効果センサを利用しているそうです。
理工系の話題になるので詳しい話はここで割愛しますが、従来のアナログスティックは物理的な端子の接触による抵抗値の変化によりアナログ入力される仕組みとなっているのですが、本製品に採用されているホール効果センサとは電気が通っている空間に加えられた磁力によって発生する起電力の変化によりアナログ入力される仕組みとなっています。
以下サイトの「ホール効果センサーがドリフトに強い理由」という項目に詳しい仕組みが解説されていますので、参考までに。
理工系の方は普通に参考書やWikipediaで概要を読むのが早いと思います。

jp.ifixit.com上記参考リンクタイトルにもなっているので「みなまで言うな」という感じですが、ホール効果センサの特徴としては、接触部分がないので物理的な接触部の摩耗がないため耐久力があるということやゴミの混入などに強いなどがあります。
そのため、結果的にSwitchの純正コンの問題としてよく挙げられる”ドリフト問題”が極めて発生しにくいのです。

まぁ技術的コストが高いからなのか、まだまだホール効果センサを用いたアナログスティックを採用しているコントローラが少ないのが現状です。
というか自分は今までアナログスティックが採用されたコントローラを色々扱ってきましたが。ドリフト現象に遭遇したことがないんですよね…。

1.4 スタンドとしても使える充電ドックの便利な使い方

次に本製品に付属している充電ドックについて焦点を当てたいと思います。

充電ドック外観。本体にピッタリフィットする形状になっている。

背面の写真。ど真ん中にUSB-Cをブッ刺す形になる。

本製品に付属の充電ドックは表現が難しい形状をしています。
コントローラー本体をこの充電ドックに設置すると少々小さいが「カチッ」っと音がしシッカリとドックと本体の充電端子が接続された感覚が手を伝うのがわかります。
また充電中は以下のような状態となり、コントローラの電源は自動的に切れるようになっています、う〜んインテリジェンス。

充電中の状態。ドックとコントローラ本体がフィットしているのがわかる。

写真を見ればわかるように、充電中はドック下部に搭載されているLEDが光りかがやき充電中なのが簡単に分かりますし、充電が完了するとLEDの光が消えるため充電完了のタイミングもわかるようになっています。

また、このドックはコントローラを充電することだけが特徴ではありません。
このドックの底面を見ると…

ドック底面。一見普通に見えるが…

爪があるのが分かります。

この爪を引き底面の蓋を開けると

底面の蓋を開けた状態。ワイヤレスUSBレシーバーとご対面できる。

なんと2.4GHzワイヤレスUSBレシーバーがお目見えします。
充電ドックにレシーバーが収納できるのは優秀です、仮にドックとコントローラを持ち運ぶことになってもレシーバーを紛失する可能性が低くなります。
まぁここまでは、そこまで驚きませんでした。USBレシーバーを収納できるなんてのは最近の製品ではあるあるなので。
自分が「ほぉ、やるねぇ」と少々感心したのは次の点です。
このUSBレシーバーを外してみると

USBレシーバーを外した状態。そこにはなんと…

よくよくみると、USB端子がある…?なぜ?
実はこの充電ドック、USBレシーバーをここに刺した状態でドックとPC・SwitchをUSBケーブルで接続すると、ドック自体がUSB延長ケーブルの役割を果たし、USBレシーバーが接続された状態となります。
コントローラを使用後にドックに置いて保管するわけですから、勿論充電ドックは手近な場所、自分の環境で言えば袖机に設置しています。
要するに、PC・Switchと充電ドックをUSBケーブルで接続し(付属のUSBケーブルもそれなりに長い)、充電ドックにレシーバを収納(接続)することで受信環境が良い状態で無線コントローラが実現するのです。
これは非常にありがたかったです、なんせ自分の環境だとゲーム機自体がデスクから少し離れた場所にあるもので、ゲーム機本体にレシーバを接続するとたまーに受信環境が悪くなって操作を受け付けなくなったり遅延が起こったりしていたんですよね(純正プロコンではそんなことにはなりませんでしたが、基本は有線接続で利用していました)。

ちなみにUSBレシーバ単体はこんな感じ。

USBレシーバ。8bitdo製品ではお馴染みのデザインだ。

画像右下の部分は青色LEDが組み込まれており、コントローラとのペアリング状態が可視化されるの(光が弱いので暗い部屋でないと視認しにくいかも)で、一目で機器が繋がっているかどうかがわかるのが良いですね。
自分のSwitchドックには記事冒頭で紹介した8bitdoのアケコンとペアリング設定がされたUSBレシーバと、本製品の充電ドックがUSBケーブルで接続されています。
ちなみに自分は有機ELモデルのSwitchを使用していますが、それ以前から利用していた従来型Switchに付属していたドックをそのまま使い続けているのでドック内部のUSB3.0端子にはUSB-有線LAN端子変換機(HORI製のNintendoライセンス品である100base-Tのもの)を接続しています。

遊ぶ際にはドックからコントローラを取り外せばすぐさまレシーバとペアリングされ、Switchを操作することができます。
(注意事項:ドックから一度でも抜き差しをすると、その後の初回スリープ解除は本製品のホーム互換ボタンではできませんでした(BT接続は試していないのでわかりません)。
そのためドック接続後初回のスリープ解除はSwitch本体の電源ボタンを押す必要があります。)
遊び終わった際には、Switchをスリープモードに移行させ、本製品をドックに戻すだけでコントローラが切断され、充電されるのでとても便利です。

まとめ

8bitdoは最近ではAmazonJPでも製品を販売し始めていますし、手の届きやすい製品メーカーとなってきました。
プロコンのドリフトが怖いので(現にJoyConは1セットドリフトし始めてる)、普段使いはこの8bitdoのゲームパッドにしようと思います。

ただ、最後に突き落とすようで心苦しいですがやはりプロコンの方がアナログの感度、精度は高いと感じました。

以上